お盆のお経まわり(棚経)

 お盆(おぼん)とは、先祖の霊を祀る仏教行事の一つで、旧暦(太陰暦)の7月15日を中心にした7月13~16日に行われてきました。
 しかし明治以降の太陽暦採用後は、7月にお盆の期間とする地域もあれば、旧暦に近い「月遅れ」の8月がお盆だという地域もあります。

 また、ご先祖様が帰って来られるとも伝承されていることから1年の中で最も重要な仏教行事になっています。この時期は、僧侶が各家に棚経のお経まわり(信徒宅に行く家庭訪問的な読経)をするのが通例となっています。

 棚経(お経まわり)の発祥を考察すると、原点は家の庭先に立てた供養棚を僧侶が読経して回っていたのが始まり・・・とのことでした。現在は、家の中にある仏壇の前に座って、拝む方法が一般的になっています。

 しかし今年のお盆は、コロナ禍の影響で棚経するにも感染予防対策をする必要があります。
 当寺院としては「基本的には玄関前で拝みますが、要望があれば仏壇で読経します」と致しました。
 視点を変えれば棚経の原点に戻った感じがします。

 もちろん、今でも他に何か良い方法はないものなのか?と熟考しております。もしこれ以外でのご要望があれば、お申し出てていただければと思っています。