お彼岸とお盆の違いって?

 

「お盆でもお彼岸でもお墓参りしてますが、2つの違いは何ですか?」
と、檀信徒から質問がありました。
 たしかに双方ともお墓参りするが一般的です。特に、お盆と秋のお彼岸は時期的にも近いので(この前お参りしたばかりなのに)と疑問を持つかも知れません。それでは解説します。

 お盆の場合、ご先祖様が帰ってくるので接待をする雰囲気で仏様のための供養と認識されてますが、お彼岸は自らの「仏道修行」の期間と位置づけています。

 つまり、ご先祖様から時代を引き継いだ自分が、あの世から見られても恥ずかしくない者として堂々とできる様に「心を磨く」期間であるということです。

 その仏道修行には6つ(六波羅蜜=ろくはらみつ)があります。
布施(ふせ)・持戒(じかい)・忍辱(にんにく)・精進(しょうじん)・禅定(ぜんじょう)・知恵(ちえ)と言う内訳です。

6つ(六波羅蜜)を箇条書きで説明しますと、

1.「布施」
自分を勘定に入れず他に手を貸す修行
2.「持戒」
規則や決まり事を守る修行
3.「忍辱」
恥ずかしめに耐える修行
4.「精進」
なまけず努力する修行
5.「禅定」
冷静に判断する修行
6.「知恵」
持っている知識をつなぎ発想する修行

 この6つを意識し、心をみがく修行期間だと考え、お彼岸をお過ごし下さい。
ですので、彼岸のお墓参りは「6つの修行をして徳を積みましたよ」
と報告する気持ちでお墓に向かって拝みましょう。